予期せぬ導き

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目的地まで道草食わずに一目散に向かうと、あっという間に目の前まで辿り着いた。 さっさと済まして武天城に向かおう。そう思い辿り着いた城を見上げる。 何年も使われていないせいか、老朽化が激しい。外装だけ見ても安易に分かる老朽化具合だ。外門には月日が経ったことを物語るようなヒビや草木などが絡み合っている。人が出入りしている気配が無いどころか、最近人が近づいた形跡もまるでない。 「とりあえず入ってみるか」 外門前に着くと気合を入れ直し、馬から降りて城内に入る。少し重みのある外門に加え、最近使われていないせいか、動きが悪くてかなりの腕力で城の敷地内に入る。 「なんだこれは…まるで幽霊屋敷じゃないか…」 城の敷地に入ると、敷地内に生える草木は当然の如く整備などされておらず荒れ放題。 きっとこの城がまだ使われていたであろう頃は道だったんだろうと思われる道と言えない場所を歩く。 昼だというのに静まり返り、なんだか不気味な雰囲気を醸し出していた。 木々を揺らす風がここではより一層、不気味さを演出していた。そして城の扉に辿り着きまた気合を入れ直して城内に足を踏み入れた。
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