13人が本棚に入れています
本棚に追加
俺達は敵軍を斬り殺していく。
やはり少し抵抗はあったもののそんなことを言っている場合ではない。
見ているか恭華!!この俺の勇ましく男らしい姿を!しっかりとその目に焼きつ━━と思ったら恭華は戦に夢中。俺の片思いはついに不治の病になるだろうと確信する。
戦も終わりに近づいた頃、優勢と見られている彩蘭軍の勝利だと誰もが確信していた。兵の勢いが敵の軍は衰えつつあり、撤退していたからだ。
しかし俺達の体力も残り僅か。腕も段々と上がらなくなっていた。
そんな時にまさかの事態が訪れた。
なんと、唐州の軍と仲がいい「奴魏」が黄の旗を翻しながらこの戦に駆けつけていたのだ。どうやら俺たちは最初から敵の策の手中にあったらしい。
「くっ…!彩蘭軍撤退せよ…!!!」
最初のコメントを投稿しよう!