激昂の月光下

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「岳さん、助けて頂きありがとうございました、こんな体勢ですみません」 「いいよ別に気にしないで!麗ちゃんが無事ならそれで!俺、麗ちゃんの傷早く治るように毎日ここに来てずっと話し相手になるし!楽しい会話すれば傷も早く治ると思って!」 「あなたとの会話は傷に障って悪化しますから遠慮します。私と話すのではなく仕事をしてください」 蓮花様の部屋に承諾も得ずズカズカと入ってきたことは少し怒りを覚えてしまうがこの人もこの人なりに心配してくれているんだろう。 そして毎日あの調子で話しかけられたら身が持たない。勘弁してくれ。身体もここまでやられた上にあのやり取りは心もやられてしまう。それだけはなんとか避けねばならない。 「私はもう大丈夫なので、高政様の所へお帰りください」 「うん!また来るよ!今度は主人も一緒に!」 「お待ちしています」 私の言葉に安心したのか緊張を解いてニコッと笑い「またね」とだけ言って足速に岳さんはその場を去っていった。 「私も寝るわね、今日はこの部屋あなたが使って!私は隣の部屋で寝るから」 「いえ…!それは…」
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