激昂の月光下

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それはダメだと体を動かそうと試みるが痛みに襲われ動けない。そんな様子を見ていた蓮花様は静止を促す。 「こら麗!動いちゃダメでしょ!余計なこと考えないの!今は自分の体を最優先に考えること!いいわね?」 「…御意」 何かあればいいなさいとだけ私に言い残し、蓮花様も部屋からお出になられた。 私も蓮花様をこれ以上心配させる訳にもいかず、体を休ませるため静かに眠りについた。 翌日目を覚ますと昨日よりも金閣にボロボロにされた傷の痛みが増していた。息をする度に肺全体が活動をているのがわかる。その活動の動作だけでも今の私の体には重労働だ。寝返りを打つこと乃至、身動きひとつ取れない。 「おはよう。麗、傷の具合はどう?」 戸がゆっくりと開き開いた戸から、心配そうな表情を浮かべた蓮花様がお見えになった。 「おはようございます。まだ少し痛みますが大丈夫です。このような体勢で申し訳ありません」 「いいのよ、気にしないでこんな時まで。それより後でまた診てもらいなさいね」 「はい、ありがとうございます」
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