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高政様は私の武術の腕を知っていた。
何故なら私が仕切る武士の兵団があるからだ。そこで武術の稽古をしている時に高政様と会ったこともある。私の刀術に「見事だ」と大変驚いていらしたのを今でも覚えている。
「そう、私も詳しくは聞いて無いの。神速殺に来いって言う手紙を受け取って行っちゃった所までしか…」
「神速殺…!?あいつらに会ったの麗ちゃん?!」
どんどん話が膨らみ収集が付かなくなっていくため私は観念して「最初から話しますね」と初めからすべて話し始めた。
「なるほど、それは許せないし警戒しないとな…」
「まぁ…なんて酷い…」
「くっそ…‼女の子を蹴って殴って踏みつけるなんてあいつら絶対ぇ許さねぇ…‼」
自分の気持ちを口々に漏らす御三方に私は苦笑を浮かた。私が話を進めるほど皆の顔が歪んでいくのがわかった。初陣での事は当然皆には伏せて話したけれど。
「麗!もう会ってはだめ!今度は本当に殺されてしまうわ!」
「そうだよ麗さん!何も自分の命を賭けなくていいよ!」
「ですが、主の御身を我が命に替えてでも御守りするのが武士の性分ですので」
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