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着衣
- 幼馴染 -
自宅から目と鼻の先にあるコンビニへと出かけている間に降り出した雨は、土砂降りだった。
「うっわぁ、ひどい降り様だな。止むの待つ?」
「いつ止むか分かんないし、帰ろう」
「え?ちょ、ちょっと颯馬!」
躊躇する千紘をそのままに、雨の中を駆け出す。
ずぶ濡れで辿り着いた玄関先。
ジーンズの裾を折り上げながら、
「ちょっと待ってて。タオル持って来るから」
バスタオルを片手に玄関まで戻って来ると、千紘が上着と中に着ていたTシャツを脱ぎ上半身裸を晒していた。
そのバランス良く引き締まった身体に、思わず見惚れてしまって…
「お、悪いな。サンキュ~」
あどけなく笑いながら手を伸ばして来るのに、直視できなくて顔を背けてしまう。
「颯馬…?」
顔が火照るのを自覚しながらタオルを握った手を差し伸べると、そのまま強く引き寄せられて
「その顔ヤバイ…濡れ髪とか貼りついた服って、すげぇそそられる…」
「え…ちょ、ちひ…ろ……ぁ…」
濡れたジーンズと下着を力任せに下ろされ、腰を抱えるように抱き上げられる。
重なる唇を薄く開いて受け入れながら、無意識に脚を千紘の腰へと絡めた。
- 終 -
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