道化師は語る

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「えっ? ミルプ、です」 「時々、ここで浄霊をしているのは、きみだと聞いたが、本当かい?」 「はい。まあ」 「そうか……」 女剣士が男に訊ねる。 「どうしたんだ? 何か良からぬことを考えてはいないだろうな」 男はふふふ、と笑った。 「この子、引き取ろうと思う」 女剣士は大きくため息を吐いた。 その後、男と女剣士が教会に着くと、シスターと話をするため、教会の中へ通された。ミルプは引き取り先が決まったことに対して、嬉しさはなかった。 外での人形劇が終わる頃、男女とシスターが出てきた。 「シスター。わたし」 「ミルプ、あなたは彼らに引き取られることになりました。二日後までに、身支度をしましょう」
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