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都心の風俗街をぶらぶら歩くサキ。
「えっと、C国のAさんがやってる堕ろし屋ちゅうのはどこや、
香川敦子さんに教えてもろたけどごちゃごちゃして分からんわ」
迷路のような道が走っている、高いビルにはそれぞれハチの巣の
ような部屋にバーや風俗店が密集していた。
「わからんがなほんまに」
周辺をグルグル歩いても見付からない。
「確かここら辺なんやけどなあ、あ、そうか、店とちゃうんや
バレんように隠れてやってるから・・もっとむずかしいわ」
風俗嬢風の女性がサキとすれ違った。
「あのちょっと聞きたいんやけど内緒でおろしてくれる
Aさんはどこにおるか分かりますか?」
女性は一瞬警戒の表情を見せたがサキを見て、
「あのビルの五階にあるから」
簡単に教えてくれた。
サキは礼を言ってビルを眺めた。
「普通のマンションやんか」
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