330人が本棚に入れています
本棚に追加
すみませんとサキを呼び止め事の顛末を説明した吟子。
「ほなあんたがわてを万引き犯に仕立てたんか」
「すみません、山田を呼んで説明しようとする前に山田が
走って行って・・お詫びします」
吟子が丁寧に頭を下げた。
わては元詐欺師やからそんな事全然気にしてないとは
言えなかった。
「あんた山田の上司かあいつはイマイチやな、もっと気い付けなあかんで、
相手がヤクザやったりしたらえらい事になるさかいな、で、わてを
万引き犯にしょうと思たんはなんでや、そう見えたんか」
「かなり・・・」
「よう言うわほんまに、もうちょっとしっかりしてや」
「私の責任です、個人的にお食事でも・・・」
「そう、まあそれもええな、この先で人と会う事になってるから
一緒でええか?」
もちろんと答える吟子。
かなりかかるでえーとサキは呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!