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山田はびくびくしながら個室マッサージ、ナイトムーンに
入った。
洒落た室内装飾、静かなクラッシック音楽が流れていた。
人気は全くない。
カウンター奥のドアが開いて綺麗な女性が出て来た。
「いらっしゃいませ」微笑んで応対する女性。
「ままま・マッサージを・・」
ガチガチに緊張する山田。
はいと返事をして女性が個室に案内した、タオルを渡され、
「ここで服を脱いでお待ちください」
そう言って女性は部屋を出た。しかし山田は
女性がカウンターの奥の扉を開けて出て来た時奥の部屋で
座っていた二人の男と目が合った。
スーパーで山田を襲った二人が山田を睨んでいた。
「見付かっちゃったかな~? いやそれはない変装してるから・・」
山田は金髪にしてサングラス、派手なシャツに赤い短パンを
穿いていた。
「これなら絶対分かる訳ない」
返ってちぐはぐな容姿に不審を抱くものであることを
山田は知らない。
裸になってタオルを巻き簡易ベッドに座っていると、
「いらっしゃいませ~~」
明るい声で若い女性が入って来た。
「ま、真理ちゃんじゃない、真理ちゃんはいますか?」
「この店に真理って子はいないわよ、私サキ、よろしくね」
さ、サキ! 大松屋のサキを思い出してしまった。
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