けもの部落

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「高速に入ると無数のカメラが設置されていて特定の 車は逐一監視できるんだ、ハッキングして車のナンバーや 顔認証も登録してあるからどこを走ってるかすぐ分かるんだ、 で、僕が考えた最適の場所・・」 「庸ちゃんが一矢報いる場所ね」  松子の声が弾んだ。 「うん、知ってると思うけど首都高はカーブが多くて 市街のど真ん中走るし、ビルもかなり接近してるだろ」 「そうそう、私も愛車ニンジャで走ってる時よく見た。 カーブの目の前に大きなビルがあって中で仕事してる 人が見えたもん、夜遅くまで仕事してるなあって思ったわ」 「道路に一番接近しているビルの窓から車を撃つ・・」 「ええ~~~っ! そ、そんな事無理だよ、 銃なんて持ってないし、仮に当たったら大惨事になるよ!」  現実の恐怖を感じた庸蔵は完全に逃げ腰になった。 「心配ないよ、策は練ってある」  ビルの窓から打ち込むのは銃弾ではなく、デモの暴動を 制止させるゴム弾だ、ゴムに細工して車のガラスに当たると 赤い塗料がガラスに飛び散るようにするのだ、 人身事故は起こさない、その後監物宛に黒陰部落からの 手紙を送れば十分だと説明した。 「まあ、厳密に言えば犯罪にはなると思うけど、奴も世間に知られたら マズイ事もあるからうやむやになる、こっちには絶対バレないように するから」  得意げな俊太郎だった。 
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