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入れ替わりがばれる事無く順調に日が過ぎていく中、私は朝目覚め顔を洗うと、眼鏡をすぐにかける。
もちろんレンズがない役に立たない眼鏡。
だけど眼鏡誤魔化さないと、エリザベスと似すぎているこの見目は不審に思われるだろう。
用意されていた服へ着替え早速外へ出ると、私の見張り役なのだろう、リチャードの姿があった。
「おはようございます、あっ、いや、そうでした……。言葉が通じないのは難しいですね」
そんな彼の姿に笑いかけると、私は聖堂の方へと歩いていった。
リチャードはずっと私から少し距離とりついてくる。
これはエリザベスの時も同じ。
何だか懐かしい気持ちになっていると、背後から彼が叫んだ。
「危ない、伏せて!」
彼の言葉に私は咄嗟にしゃがみ込むと、頭上を槍が通り過ぎていく。
壁に突き刺さった槍に唖然としていると、ブルっと肩が震えた。
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