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『火事!?ちょっと嘘でしょう!?逃げなきゃッッ、あーでも』
私は慌てて窓を大きく開け放ち、下を覗き込む。
しかし到底飛び降りれる高さではない。
どうしよう……ッッ!?
混乱し頭が真っ白になる中、取り繕うことなんて出来ない。
私は咄嗟にリチャードへ視線を向けると、縋るように叫んだ。
「リック、どうしよう!」
その言葉に彼はハッと我に返ると、私の腕を掴み強く引き寄せた。
「こちらに非常用の出入り口があります」
リチャードは私は軽々と抱えると、火の手とは逆の方へと走り、梯子を駆け下りていく。
私は必死に彼へしがみつくと、エリザベスに戻ったそんな気がした。
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