と り あ い

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ガチャリ ドアが開かれる音。一人の若い女性が姿を見せる。 『あ、ちょっと聞いてよ!』 『もう、このコったら酷いのよ!』 「あらあら、一体何してるの……。」 呆れた声で女性が呟く。 『私じゃ無いわ!』 『このコがしたのよ!』 女性は壁に掛かったネックレスに手を伸ばすと、それを自分の首から下げた。 『『ああ!!』』 それから若い女性の手が棚に向かって伸びる。 「もう、悪戯しちゃ駄目よ?」 鏡越しに、そっと胸に抱いた猫に向かって彼女は言った。
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