2.父の日のプレゼント

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 けど、そうは言っても、それなりにシてるんだし……。  恥ずかしくて絶対に誰にも言えないけれど、四十代の夫婦にしては頻繁にシていると思う。  いくら新婚とはいえ、多いと思う。  それは、ほとんどは智也が望んでなのだけれど、最近は一概にそうとも言えないから、尚更恥ずかしい。  昨日だって……。  昨日は智也とお父さんを残してお寿司を食べに行った。  帰るとお父さんはソファでうとうとしていて、智也はテレビを見ながら飲んでいた。  酔うほどではない。  家に帰ってお風呂に入って、いつもの時間にベッドに入った。  そこからだ。  突然スイッチが入ってしまい、なんというか、すごかった。  あれはやっぱり、酔ってたんだろうな。  いつものように腕枕を求められ、応じた途端にパジャマを脱がされ、舐め回され、息をつく間もなく揺さぶられた。  しかも、彼にしてはかなり早く終えて、そうかと思えば、また求められた。  とは言っても、繋がったままでのスタートだ。  お陰で、今朝はベッドのカバーを取り替えなければならなかった。  朝は時間がなくて、仕事から帰っての洗濯になったが。  とにかく、いつもはそこら辺も考えてくれるのに、昨夜はまったく考えてもらえず、私は日付が変わる少し前にシャワーを浴びる羽目になったのだ。  けどなぁ……。  昨夜の夫婦の営みを思い返すと、身体が疼いた。  正直に言えば、物足りなかった。
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