もつ鍋

1/1
前へ
/74ページ
次へ

もつ鍋

仁くんからLINEが来た。 「今日こそはもつ鍋食いたい!まりこさんも付き合って!」 お店に来てほしいが為の営業トークとはわかっていても 仁くんがかわいいなって思ってお店に行った。 どんな話をしたかは覚えてない。仕事の話とか、他愛もないことばっかりだったと思う。 お店が終わるまでは近くのローソンで仁くんが来るのを待っていて 仁くんが来てから二人でもつ鍋食べに行った。 この日だったかな、タクシー乗る間際に仁くんが自分のマスクをずらして そっと私にキスしてくれた。 そして私は仁くんに出会ってから、いつの間にか服用していた睡眠薬を飲まなくても眠れるようになっていた。 仁くんと一緒にいることで満たされていたんだと思う。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加