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そして翌日。
私は学校に行くことが楽しみに思えた。久しぶりの感覚だった。
いつもモノクロだった私の景色が色づき始めていた。
私はウキウキして教室に入った。
ガラッーー
その時だった。一人の男子が大声で言った。
「あっ小日向じゃん。こいつ昨日、春翔に告ってやがったぜー。春翔が可哀想だよなぁ。こんなブスに告られて…。身の程を知れって〜の。ハハッ」
私は凍りついた。私を晒し者にしたその男子が許せなかった。
それでも私は何も言わず、ただ黙ってみんなの馬鹿にした笑い声を聞いていた。
私にはハルちゃんがいるから。
彼を信じてるから。
彼が本気で好きだったから。
「ハルちゃんがきっと私を守ってくれる。」
私はそう思っていた。今思えば、ただ信じたかっただけなのかもしれない…。
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