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33.境界線
ディプティック
フローラベリオ
(レモン/ベルガモット/オスマンサス/アップルブロッサム/マリンアコード/コーヒー)
リンゴの香りにコーヒーの苦味、潮風のような海の気配。あくまで主観なのですが、繁忙期ではなくシーズンが終わり落ち着きを取り戻した海外のリゾートビーチ沿いの風景や市場の店頭に並ぶリンゴ、その近くにあるカフェを連想させる香りです。
90年代に人気のあったアクアティックな香水は瓜っぽい青さのある香料がよく用いられていたのですが、これには恐らくその香料が使われているので、もしかすると苦手な方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、当時とは違って海辺の雰囲気を感じる程度の香り立ちで、あくまでメインはリンゴです。
今回は前作で登場した女子大生が学習支援のボランティアを始めるきっかけとなったお話です。
前回は深く書かなかったのですが、前作の主人公は経済的な理由で塾に通うのが難しい世帯対象の学習支援事業を利用しているという設定でした。
この香りの瑞々しい甘さと苦さがちょうど思春期やその頃の苦いエピソードのイメージに合致したことから、今回続けての登場となりました。
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