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38.誰も幸せにならない恋のその後
トム フォード
カフェ ローズ
(ブラックペッパー/ローズドメイ/ブルガリアンローズ/コーヒー/アンバー/パチュリ)
束の間の青さと爽やかさを感じた後に広がる薔薇が深く暗いトーンで香る翳りのあるフローラルで、薔薇の華やかさを感じさせながらも決して明るい戸外で咲くイメージではなく、室内に飾られた暗色のプリザーブドフラワーを思わせる香りです。
トム フォードにはローズ系の香水がいくつかありちょうど3種の新作も発売されたところですが、個人的にはカフェ ローズがとても好きで、いつか書こうと思いながらもなかなか登場させることができずにいました。
この香水の彩度の低い印象から胸に秘めた恋を書くこうと書き始めたのですが、同時に感じるふくよかな花の甘さの印象を考慮し今回の形に。
最後は私の作品にはあまりないタイプの一文で終わりますが、この香りのイメージとして自画自賛ながら気に入っております。
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