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いつか雨は上がる
暗いこの雨上がり
冷え切ったこの雨上がり
澄んだこの雨上がり
冷たい風がそっと吹いたこの雨上がり
あなたは何を思うか
私はいつも雨が降ると、暗い空を見上げる。
雨の匂い、大地の匂いを感じて
スゥッと息を吸って、吐く。
とても美しいと思った。
晴れもいいけど、雨もいい。
雨は孤独な私の心にそっと寄り添ってくれるから。
雨のしずくひとつひとつが私の心に寄り添ってくれるから。
やがて雨は止む。
雨上がりの空を見上げて、スゥっと息を吸って、吐く。
今度は澄み渡った空気になった。
冷たい風がそっと吹いた。
空気はとても冷え切っているはずなのに
空はまだ暗いはずなのに
大地はとても生き生きとしていた。
私のこの孤独な心に降っている
決して外に見せることはない、心に降ってやまないこの涙も、いつかは止むのか。
そう考えた。
私は雨上がりに励まされたような気がした。
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