イタチごっこ

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 このメッセージがあらゆるネットワークやマスコミを通じて全世界にあっという間に伝わると、ウィルスバスター人が行くところ悉く彼らと地球人たちとが手を取り合って繋がる微笑ましい現象が起きた。  確かにウィルスバスター人と繋がった者たちはPCR検査の結果、陽性から陰性になったが、何故か、その後、感染が広がって結局、元の木阿弥になるのだった。  そこへまたウィルスバスター人がやって来て、ということの繰り返しでイタチごっこになった。これは毎回かわるがわる特定のウィルスバスター人が地球人の毛穴からウィルスを吸い出した後、自分の毛穴から吐き出すからで地球人を一時、救ったように見せかけて、ちゃっかり自分たちが繰り返し栄養を摂取していたのである。
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