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「でも、ノラ猫はだめよ」 「どうして?」 「ノラ猫はね、病気を持ってるかもしれないの」 「病気があったら、だめなの?」  突然、涙が溢れてきた。仔猫がかわいそうなだけじゃなかった。 「ママ?ぼくって心臓に病気があるよね?生まれる前に、もしぼくに病気があるってわかってたら、ぼくはどうなってたの?」  ママはびっくりした顔でぼくを見た。 「ママの大切なジェイク!」  ママはぼくを抱きしめてくれた。でも仔猫を飼ってもいいのかどうか、まだわからない。  毎日仔猫の世話をしたけど、仔猫はミルクをあんまり飲まない。ようやく目は開いたけど、ほとんど動かないし、鳴き声も弱々しい。  病気なのかな?栄養失調なのかな?それともやっぱり、ママがいなくて寂しいのかな?  このままだと仔猫は死んじゃいそうだ。なんとかしないと。
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