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 ママが言う。 「早くろうそくを吹き消して!」  言われるがまま、ふうっとろうそくを吹き消す。11本のろうそくがいっぺんで消えた。 「だいぶ肺活量が増えたな!」   パパが、医者らしいセリフを言う。  にゃあにゃあ!  やっぱり仔猫の鳴き声だ!パパが電気を点ける。テーブルのケーキの箱がゴソゴソ動いてる!  うそだろう?  ママがケーキの箱を開ける。仔猫が顔を出す。まっくろだけどオデコと首の前に白い点がある!あの仔猫だ!やせっぽちだけど、すごく元気だ!生き返ったの?  ぼくは仔猫を抱っこする。イモルテルの香りが広がった。 「ジェイク?この子、名前は?」  あ、名前まだつけてなかった! 「この仔猫、とってもいい香りがするんだけど、どうしてかしら?」  ママがにっこり笑った、いたずらっぽく。
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