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【Summer Season】 初夏の再会 1
ようやく長い梅雨が明け、季節は初夏……7月中旬となっていた。
日曜日の朝、カーテンを開けると眩しい程の光が差し込んで来た。
「宗吾さん、久しぶりにすっきりと晴れていますね」
「パパーこうえんにいきたいな」
「おぉいいな。よーしっ、今から行くぞ!」
「え、わっ!ちょっと待って下さい。僕まだ髪がハネていますっ」
「休日だ。瑞樹、それも可愛いぞ」
「可愛くなんてないです!もうっ」
「さぁ早く着替えろ」
そこからバタバタと仕度をした。
「おにいちゃん、今日はこれきたいな」
「あっいいね。僕とお揃いのTシャツだ」
「うん!」
最近背もぐんと伸びた芽生くんの洋服を買いに行った時、綺麗な色目だったので、僕もお揃いで買ってしまった。
クローバーみたいな若草色のTシャツで、今日は芽生くんとペアルック。
なんだか照れ臭くも、くすぐったくもなる瞬間だ。
「おお? なんだかずるいぞ」
「すみません。あの、今度は宗吾さんもお揃いで買いましょうね」
「ううぅ……今度かぁ」
「パパぁ、もうっ、スネないの!」
「くすっ」
という訳で、相変わらずフットワークの軽い宗吾さんの車に乗せられ、最近気に入っている公園にやってきた。
「うわぁーふんすいのおみず、今日はキラキラだね。あっ虹がみえるよ! 」
幼稚園の年長、6歳になった芽生くんは元気が有り余っているらしく一目散に噴水に飛び込んで行きそうだったので、慌てて引き留めた。
「芽生くん、待って。今日は着替えを持っていないから、今度ね」
「そうなの? うん、わかった!」
育ち盛り伸び盛りだ。
ずっと雨降りで公園で遊べなかったので、はしゃぐ気持ちも無理ないよな。
それにしても初夏の日差しが降り注ぐ日曜日の公園は、幸せな色で満ちている。
僕たちも、思い思いの休日を謳歌した。
宗吾さんと芽生くんは芝生でキャッチボールをし、僕は原っぱでその様子を暫く眺め、それから持ってきた本を開いた。
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