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「どうせアレだろ?一匹狼の俺、かっこいいぜ!とか思ってたんだろ。だってレオが協会入ったのって12の時だろ?ちょうどそんな年頃だしなぁ」
「ユイトは弟子のクセに俺を貶して楽しいか…?」
ヤベェ、泣きそうなんだけど。
そしてあながち間違ってないのがまた、悔しい!!
「ゴホン、まあいい。なんとでも言えばいいんだ。別に協調性も、友情、努力、勝利みたいな青春とかそういうのがなくたってな、特級魔術師にはなれるんだから……シクシク」
両手で顔を覆って鼻を啜ってみた。
「なあ、腹減ってね?早いけど飯行こうぜ」
「そうね、暇になっちゃったし。リアもそれでいい?」
「うん、私もちょっとお腹空いてるの」
「俺も喉が渇いていたんだ。そういえば学院にはサロンとかないのか?サンクレアの魔術学園にはちょっとした交流スペースが至る所にあって、空き時間は仲間とお茶をしたりするんだが」
「マジか!おれもサンクレアの魔術学園行ってみたいな」
「確か王立なのよね?だからそういう設備も整ってるの?」
「そうだよ。ここよりはかなり豪華な建物が並んでいる。でも逆に低予算でも優秀な魔術師が育つナターリアは確かにすごいよ」
「嫌味なのか褒めてるのかよくわからないわ」
なんて会話が遠ざかっていく。
いつものように置いていかれたのだった。
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