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「違う……レオの思い出の場所に行ってみたい。お前が、歴代最強の魔術師と言われるお前の見てきた景色が見たいんだ」
ふむ、なるほど。
なんとなくその気持ちがわかった。寝たきりだったオーレリアンに、俺は自分の行ってきた場所やそこで見たもの、戦った何か、知り合った人のことを話してきた。
動けるようになって自分も見たくなったのだろう、と。
「いいぜ。どこがいい?思い出って言っても、俺もいろんなところに行ってきたからな……」
するとオーレリアンは言った。
「とりあえず、景色のキレイなところなら、どこでもいい」
「……わかった」
それでいくつか思いついたが、そこでふと、打ってつけの場所があることを思い出した。
嫌な顔をするかもしれないが、俺にとっては忘れられないその場所へ、オーレリアンを連れて〈転移〉で向かうことにした。
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