06.フリージア

1/2
前へ
/22ページ
次へ

06.フリージア

「自殺者の他にも行方不明者がいる。私達の仲間のように」 「ローズが消えたんですか?」 「そうよ。だから(とむら)いでもあるの」 フリージアが淡々と言った。 ローズはアネモネと仲が良かった。 彼女がローズのことに触れなかったのは、悲しみが大きすぎたせいだろう。 「今回のミッションは、FLORASの内部から崩すことなんですね」 てことは、スカーレット、チビの癖にアネモネ並みの武闘派ってことか。 「あたしは、ローズが消えたなんて信じてないから!」 アネモネは彼女の花言葉通り、ネガティブだ。 「見捨てられた……」 「バカ! あたしの花言葉は『信じて待つ』よ!」 腹パンを警戒していたら、肩パンを喰らった。 「嘘? 週末じゃないのに、ロシアンルーレットが始まるわ!」 フリージアが叫んだ。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加