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08.ロゼッタ
彼女を見送ったマンションに再び戻って来た。
俺はスカーレットを連れて、管理人室を呼び出した。
「またお宅か」
「はい。味しめちゃって」
「まぁ良い、入りな」
眼鏡男が値踏みするように、スカーレットの顔を覗きんだ瞬間、彼女の掌底が顎に極まった。
眼鏡は放物線を描き、脳味噌が揺れた男がホールに倒れると同時に壁に当たった。
スキンヘッドは出てこない。巡回中か、もう1818に向かったか。
オートロックを突破し、残りの花達も合流した。
エレベーターで18階へ急行する。
エレベーター内でデバイスの電波が途切れ、降りると、少女の悲鳴が耳を劈いた。
1818号室。
鍵穴ではなく、サムターンが廊下側に付いている。
デバイスから伝わる、逃げ回る少女の声。
中には、複数の男がいると想定される。
俺は勢いよくドアを開けた。
……が、中でセクシーダンスを配信中のギャルと目が合った。
デバイスからは、目の前のギャルとは別の家出少女の悲鳴が聞こえる。
どういうことだ?
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