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第133話 ミラクル王子とアザミ姫 1
リョウside
てかさ
『心臓が幾つあっても足りない』
とかさ
『そういう事照れずに言う』
っておっしゃいますけどね。無意識に何の計算とか無い
……貴女のさ……
只々、『自分の為に俺に迷惑が掛かった』とかさ、俺の為にに料理の練習をするとか……
これ程の…… そうそう! 俺の事! 小悪魔って言いましたよね?
小悪魔なのは、ふうちゃんの方だから!
俺の方が、心臓幾つあっても足りないから!
「リョウ先輩? 明日3日で…… 日曜日だから、東京に帰っちゃうんですか?」
「なんで? あ! 俺に帰って欲しくないとか?」
「もう! そういう事言わないで下さい!」
「ごめん…… 授業はね、6日の水曜日から。4日日曜日、5日月曜日、火曜日も休みなの。準備とかもあるし。4日の夕方には戻ろうかな……」
「良かった…… 後一日半位、一緒にいられますね?」
(……よっぽどふうちゃんの方が小悪魔じゃん! 首をさ、コテッ! と横にかしげて言うとかさ! もう! どんだけ俺の心揺さぶったら気がすむのさ!)
そんなふうちゃんだから……
何の計算も無い。純粋な貴女が
俺は……
好きなんだもん……
俺は、ふうちゃんには勝てないんだから……
仕方ないよね? 心揺さぶられても……
せめてものお返しだ!
「リョウセンパイ…… どうしてそんな意地悪っ」
意地悪?
髪を撫でたり、ホッペにチュッってすんのが何で意地悪なのよ?
愛でてんの!
そんで無くても、おじじ様、おばば様に、ふうちゃん奪われてさ!
オマケに琉さん迄……
(要注意だな…… 竜水さんと、南田センセに見張り頼まなきゃ……)
「ふうちゃん……」
……トュルトュルル……
(誰だよ? キスしよう…… と)
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