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第149話 暗雲1
風花side
余りにも楽し過ぎた、リョウセンパイと、坂戸センパイとの……
「昼間はああ言ったけど…… ただのやせ我慢だった…… ゴメンね」
「何謝ってんの? 大丈夫! 分かってるから! 竜水の家の家族の皆さん…… 一緒に……あたしもって言って下さって……平等にって…… 凄く嬉しいし、感謝しかないの」
ゆなちゃんは瞬時に、私の言いたい事理解してくれるの。いくら『良い』と言われても……
こんな遅い時間に、儀一さんに凄く迷惑掛かるんじゃないか? って…… いくら運転手さんといったって…… 遅くなる時とか
ちょっとした遠出をした時は『タクシーで家に戻る』と言っても『絶対に駄目』って英斗さんも、ママもパパも、今回は琉さんにまで『駄目』って言われて……
プップー
待ち合わせ場所で待っていたら、クラクションが……
「ふうちゃんのママが良いって言ってくれたのよ。久し振りに家に泊まりに来ない? 悪いかなと思ったんだけど…… 明日の学校の支度とか真菜さんに頼もうとしたら…… 『流石、ふうちゃん! もう出来てた』って言われて(笑)。事後承諾で悪いけど預かっちゃったし。ね? いいでしょ?」
「ハイ! (笑)」
「やった! (けど…… ゴメンね? ウチのママが……)(小声)」
「ううん。そういう、しずおばちゃまが大好きだから!」
違和感…… こんな時大体、おばちゃまは地獄耳 《ゴメンなさい》『聞こえてるよ』とか……
なんか、おばちゃまの様子を見るといつもと違って元気が無い?
「ママどうしたの……?」
「何が? ……」
風花の携帯 ートゥルルルルルンー
ゆなの携帯 ーシャララッー
不安そうな、ゆなちゃんの問い掛けと、おばちゃまの言葉を遮るように鳴った
二つのmail音……
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