第15話 美少女!

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第15話 美少女!

  リョウside  「手伝ってふうちゃん?」  貴女の名前呼んでみたんだ  ふうちゃん凝視って表現ピッタリ、俺と視線合わせたまま……  俺、俺の方が先に目そらしちゃったよ。恥ずかしくなってさ (あー顔が熱っつい!)  「ふうちゃん? って? 呼んだ?」 (へ? かなり経ってから? 面白すぎ!)  「ふうちゃん? 違ってた?」  顔の熱いの、赤いのごまかすように、顎を左手でこすりながら (あ、ふうちゃんも頬を紅く染めている)  なんか、嬉しいんだけど  「いえ、……あの手伝いって何すればいいんですか?」  「手伝い?」  あ、言った俺が忘れそうになるって  心乱されてる  貴女はもう……ポーカーフェイス  「これ、全校生徒に配布するんだけどね」  「こんなに?」  リョウ「こんなに。南田センセの鬼がさ、1人で出来ると思う?」  全校生徒分540枚予備の60枚の600枚 (あり得ねえし!)  「いえ……」  「三つ折りにして、この封筒に入れるの」  「……600枚」  まね、先ほどから他の作業しながらさ、こちらの様子をチラチラ……  「終わりましたか?」  にっこり口角をあげ言うとあわてて作業に戻る他の新役員の二人  ……にも手伝わそうと思ってたんだけどさ、二人でしよう  彼女となるべく近づけたくない  他に既に帰った四人にも……  ふうちゃんに視線戻すと、既に作業はじめてて……  クスッ  思わず笑った俺にピタっと止まったふうちゃん  「ふうちゃん? ズレてますよ?」  二つ折り、端がズレててさ、またイメージが  リョウ「不器用さんなんですね?」  一瞬ムッとしたよね?   気を取り直し、開いて折り直してる (やっぱり伊達眼鏡だし。なんで? 伊達なの?)  俺、本当無意識に、赤い鼈甲のフレームの彼女の……顔に左手近づけて  眼鏡外してたんだ  瞬間 (美少女!)  あまりにも可愛いくて  息を飲むってこういう事?   時が……止まったんだ……
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