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第25話 勇気の大丈夫優しい大丈夫
風花side
《大丈夫!》
神高センパイ、勇気の大丈夫
「大丈夫」
英斗さん、優しい大丈夫
『大丈夫! 違うよ。貴弘さんは紗菜さんとふうちゃんは違う人と認識してる。2018年だと認識してる。13年過ぎたのでなくて……自分の方が入院してるんだ……と。現実を受け入れられない。繊細過ぎて約束を守れなくて……一緒になって2年で紗菜さんは病に倒れて。ふうちゃんは貴弘さんには赤ちゃんのまま……金曜日に亡くなったから……いつか風花ちゃんと向き合った時のための……勉強だよ』
英斗さん……
『……回りの親類さまが……はぁ……互いに修羅場……』
英斗さんの苦悩に満ちた表情
なんて声掛けたら……声出なくて……私の髪撫でていた手を離し顔を覆って
ゆなちゃんが
『でも、英斗さんのママとパパは風花ちゃんのママとパパになってくれた』
『あぁ。ふうちゃんの母ちゃんはオイラの母ちゃんの妹だからね! オイラの妹だ』
英斗さんの表情はいつものフニャんとした表情に戻って笑ってたの
『でも私の為に伯母様に伯父様にも迷惑……領さん……』
『違うよ! ふうちゃん! 13年……イヤ紗菜さんが入院した時から風花ちゃんはオイラのウチのコ! 母ちゃん父ちゃんが望んだ事だよ。オイラの妹だ!』
嬉しくて涙溢れて……英斗さん、また髪を優しく撫でてくれて。ゆなちゃんは私の右手に両手を重ねて泣いてくれて。英斗さん空いている左手でゆなちゃんを自分の方に引き寄せて……髪を撫でて
『両手に花だぁ! ハッハハハー!』
(風花.ゆな)『アハハハハ』
もう泣き笑いしちゃった
ありがとう! 英斗さん! ゆなちゃん!
《大丈夫!》
ありがとう、神高センパイ。ほんとに大丈夫でしたよ
bar
英斗.倫哉side
「辛いな……」
「けどカミのコくんが……動いたから」
「カミのコが動いた? はぁ?」
「『金曜は……』って気にしてんだと。って姫達から話易いよう……ね?」
「王子達のあだ名、南田先生が付けて呼んでいるよね? =『先生の知り合い?』ってサクラ姫もアザミ姫も賢いからバレたんじゃね?」
「!」
(ああ、頭抱えて(笑)俺が出来る事は何だろう?)
「ってか電話での事しつけぇし!」
俺は、先月のティータイム以後から今日までの事を倫哉に話たんだ
「姫達、王子達の悩みをオイラと倫哉が各々聞いたろ。先週土曜姫達に話して。ふうちゃん夜熱出しちゃってさ、月曜夜まで入院してたんだ。火曜王子に話して……で、今日カミのコくんが……」
今日は金曜だ……
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