第36話 貴女が抱えていたもの 2

1/1

22人が本棚に入れています
本棚に追加
/234ページ

第36話 貴女が抱えていたもの 2

  風花side  神高センパイは、私の支離滅裂な話理解してくれて、責任無いじゃんって言ってくれたの  嬉しかった……  「はい。私生まれた時どんな暮らししてたか分からないけど、ママは私を産んで2年後に……」  「で、竜水さんのお父さんと、お母さんが引き取った」  「真菜(まな)伯母さまは、ママのお姉さんだから……そのせいで伯母さま親戚と疎遠に……(ゆう)伯父さままで……」  「違うよふうちゃん。お二人から親戚を見限ったんだよ。2才から10才までは平和に……なのに何で?」 (裏では親戚が? まだ何かあるんだろうね……)  「ですよね? 親戚同志のメンツですって。ずっと、年忌して来なかったから集まったそうなんですけど、再びどっちの責任? って話になって……」  リョウside  え。あ? 心の中で言ったつもりが声に出てた? ゆなちゃんがノートを見せて来てさ  すげぇー! ボイスレコーダーの他に、話を要点をまとめたんだね  頑張れよ坂戸さん!   少し気持がそっちに脱線してしまったよ  ふうちゃんは、必至に泣くまいと涙を堪えていて  健気で儚くて……  貴女を俺が守るから……  ふうちゃんの隣にいたゆなちゃんが、再びふうちゃんを抱き締めて……  ゆなちゃんも涙して……  二人の目の前に座ってる俺  俺も……抱き締めてあげたい……  愛しい貴女を……
/234ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加