第47話 答えはシンプル2

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 第47話 答えはシンプル2

 「分かるよ。仕方ねぇよ! 学校も一緒だから。えいご。ゴメン。俺、お前からずっと話聞いてたのに何もしないで……」 (そうとうダメージ食らってんな。酒のピッチ早ぇし……語尾伸ばして……ヤバイ酔い方だ……)  *上司.親戚『分かるだろ? いいか? 余計な事するな! 言うな!』  『兄貴。あの子 《ふう》ちゃんが、父さん母さんと親戚の中壊して、紗菜さんが亡くなって。貴弘さんが病になったのに……』  「琉のヤツさぁ。親戚のさぁ、話鵜呑みにして。小さい頃は、ふうちゃんとそれなりにさぁ……突然態度が硬化したら悲しくて辛いって……想像出来なかったのかよぉ? ……って言いたいねぇ!」 (一人称が『俺』……怒りに満ちてんだな。いつも思うけど正反対の兄弟だよな……)  「でもぉ。琉が病院継ぐから俺は感謝しなきゃなぁ」 (まだ今日の結果にいかねぇし……)  「えいご? 結果は?」  「貴弘さんにさ『風花ちゃんは風花ちゃんですよ?』だとさ!」  倫哉 《『風花ちゃんは風花ちゃんですよ?』か……》  「答えはシンプルで当たり前! ふうちゃんはぁ、ふうちゃんなんだって事……さぁ」  えいごが、今日の事話し終わって一段落ついた時  トウルルル……  えいごの携帯電話が鳴り響いたんだ……  ゆなside  5/4金曜日 夜  長かったの? 短かかったの? やっと……ふうちゃんも貴弘さんも、周りの人達も新しくやり直すことが出来るよね? 皆しがらみから放たれるかもしれない……  『大丈夫? やっぱり熱出ちゃったね』  今日は、ふうちゃんの家に戻って来たの。一緒に。  おばさまは 『良かった』  って泣いて。おじさまも  おばさまの顔見た瞬間に、堰を切ったように泣き崩れちゃって、今は熱で苦し気な表情で眠るふうちゃん  額の緩くなった冷えピタを貼り替えて  「ずっとそばにいるよ」  って呟いたの……
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