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第53話 ストイックな彼女
倫哉side
『ゴメン途中で……』
「イヤ、良かった真希さん無事で……」
『付き合うかんね』
「前進出来て良かった」
『全身全霊!』
「字も意味も違げぇし! ま、今度紹介しろよ!」
『ん〰 りんごの可愛いコちゃんとは？』
「仲直りした…… さっき……」
『イカったぁ……』
「あ! えいご! ワリィ、サクラ姫熱出したって。アザミ姫がさ『英斗さんに連絡取れないっ』って『不安定』でって。おばさんが連絡くれて『今日は色々あったの？ ゆなちゃん泣いたり…… 出来たら様子見てあげて欲しい』って。帰れるか？ 安心させてやってくれ」
『……分かった!』
えいごは叫ぶと携帯電話を切って……
俺は、今までの携帯電話のmail等でのメッセージのやり取りを見つめながら、さっきのちなとの電話を思い返してた
~~
メッセージを…… ちなへ送ろう
カナダのバンクーバーに留学中の千奈美……栗山千奈美
同い年
大学から付き合ってる
後……26日で（6月初め）逢える! （長ぇな）
--
『倫哉! 私英語教師になりたいけど、きちんとした英語修得したいの!』
一年間長い…… 大反対したよ
でも
（理由が）
『私、倫哉を支えたいから』
『夢が見つから無い…… 漠然と先生かな？ って…… 倫が夢を気つかせてくれたの!』
俺より真っ直ぐでストイック。大人っぽい容姿
一見ツンとしているように…… 見えるけど
俺には分かる
イラついて、ケンカ腰な俺に……
イヤ
誰にでも優しくて、良く気がつく女の子
帰って来る! 先月、携帯電話の無料サービス範囲超えのケンカ……
音信不通状態にして……
俺が一方的に…… 怒って不機嫌になってただけ
メッセージ
倫
＜ちな、ケンカ終り。楽しみです!＞
利用料のムダだから簡潔に
……イヤ許してくれてるか？
千奈美
＜私も!＞
居ても立ってもいられない
ルルルル……
「ゴメン…… 待ってる」
『お金掛かるよ』
「15分タダだし」
『……ゴメンね』
「9月から先生だな! 個性的な生徒ばっかだぞ!」
『楽しみ!』
「おやすみ」
『……おはよ眠い』
「ワリィ…… 時差あんのに、ゴメン。ちな」
（日本21:58、カナダ4:58?）
『じゃ……ね』
「じゃ……な」
大学で教職免許取ったのに
まず、日本で英会話をって
去年〇〇学園高等学校採用されたのに、カナダに留学
学校も、1年休職扱いを認めてくれて……
やっと2年遅れで俺と同じ……
英斗side
「ナンデ？ 神高くん？ と坂戸くん？ ゆなちゃん？」
急いで帰ると……
色々あって夜中２:30
さて、ふうちゃん…… ふうちゃんはと……
なんか初めましての人に合う日だねぇ
皆変、色々有りすぎたからなぁ
ゆなちゃん不安だったね？
だから坂戸くん呼んだ？
神高くんはふうちゃんが…… ね？
「英斗さん、綺麗な女性はどなた？」
「へ？」
ゆなちゃんの唐突な問いに面食らっちゃったよ
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