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第7話 金曜日に合う人
風花side
〈咲良貴弘樣〉
私は、名前のプレートを見てなるべく自分の感情を表さないように……その部屋の扉を開けた
ベットに近づき、感情の無い表情の人……気配を察したのか私を見て
急に表情に瞳に光りを取り戻して
「やあ、紗菜」
桜貴弘。……私の……父親……は私を紗菜と呼んでニコッと笑うの……
「今日は、貴弘さん……」
「こんにちは。紗菜もう少しで良くなるからごめんね」
「えぇ……」
私上手く紗菜になれてる?
「まったく。ビョーキなんてするんじゃないね? はやく紗菜のごはんが食べたいよ」
「もう少しですよ……」
きっと父は……
ずっと夢の中に生きる人……
しばらくすると、疲れたのかフーッと息をするとまた、感情を無くした表情に
「また来ます」
病室の中にいた看護師に挨拶して扉の外へ
(……)
「ふうちゃん大丈夫?」
「うん」
「……帰ったらさ、コンサートのDVD見よう!」
「うん! でも顔出してからね!」
「そうだね」
不安や、色々な気持ち、大好きなアイドルのDVDを見て心を落ちつかせるの……
……きっと父親とさっきの看護師さんと、紗菜さん……
何も考えない
*貴弘said
「大丈夫私ずっとそばにいます。貴弘さん」
「……」
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