第75話 二人の悲しみ

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第75話 二人の悲しみ

 リョウside  分かっているつもりでいた……  貴女ばかり見て、考えているからって  今回の出来事の他にもまだあるの?   『……昨日、ゆなちゃんと真希さんのウチに泊って……』  『うん? 真希さんのウチ?』  ここ3週間は、ふうちゃんのウチで、週末は過ごしていたらしい……  今さらながらに、違和感を覚えた事は本当に深刻で……  「英斗さん『南田先生を慰める会で飲み会だぜ! 明日 《今日》は真希とデート!』って。ママ、パパも出掛けるからって……」 (……)  でも次の瞬間……  「最低な奴!」  憤りしかねぇよ! 内容がさ……  でも、俺も最低な奴だ!   「ゆなちゃん、野球部のマネージャーとして、入部して。テストの終わった日の11日の、金曜日のその日と、13日の日曜日だけの二回しか、まだ。14(月)~16(木)までは、追試の人の為部活無くて。昨日の木曜は部活有ったのに、昨日と今日は無くて。日曜日から本格的に……」  「うん……」  「ゆなちゃん。入学した時からずっと…… マネージャーになりたくて。でも私のために…… だから、先週までずっと野球に関しては素人だったから、私もだけど。一生懸命本読んだりプロ野球見てみたり。もう、殆どルール把握しているんです。昨日の先生の話で不に落ちたんですけど…… えと……」  成る程  泣きそうになっているふうちゃん……  真面目なゆなちゃんとふうちゃん……  一途な二人……  昨日の、南田センセの話から見えた事……  二人の悲しみの訳は……  ゴメンね  気が付いてあげなくて……
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