No.2

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* 「絶対、絶対連絡出てよ!」 「もちろんだよ、美咲」 「綾子だけが頼りなんだから」 「はいはい、わかってる」  そんなこと言われなくても理解してるってば。あたしを誰だと思ってるの?  長年の、美咲の隣だよ? そしてこれからは……。 「きゅふっ」 「? 綾子? 最近綾子変だよ、ニヤニヤしてばかり」 「気のせいだってばー」  だって、ねえ。そりゃね。 「あたしがいなくなって寂しくないの? 綾子」 「そんなわけないじゃん!」  美咲がそばにいないのは、寂しいに決まってる。  親友だもん。  だけど、それ以上に。  ……手に入るものが、大きすぎるんだよ。
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