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彼と別れて、私は未だに、彼からメールが来ないものかとメール履歴の中の彼の名前を眺める。
そんなことはもうないのに。
あれから、私の生活はまたモノクロに戻ってしまった。
代わり映えのない、誰からも必要とされない私。
彼の体温を、声を、求めてしまう。
仕事から帰ってベッドに飛び込み、またメールを眺める。
昔の履歴を眺めては、泣きたくなるのを堪える。
こんな気持ちになるのはもうつらい。
もうきっぱり彼を忘れてしまうために、メールの連絡先から彼を消そうとした。
だけど、指が震えて出来なかった。
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