それは甘くて残酷な

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約束の時間にホテルの部屋を訪ねると、半裸の男性が出てきた。 彫りが深くて綺麗に整った顔をした彼は、私を部屋に招き入れた。 「俺はもうシャワー浴びてるから。君も浴びてくれば」 「わかった」 まるで業務連絡のような会話だと思いながらシャワーを浴び終える。 シャワー室からバスローブのまま出てくると、大きなベッドに腰掛けてスマホをいじっている彼の背中が見えた。 戻ってきた私に気付いた彼はふわりと笑ってスマホを机に置いた。 ぽんぽん、とベッドを叩かれる。 ベッドに乗り上げ仰向けになった私に覆い被さる彼。 今夜も、甘くて残酷な長い夜になりそうだ。
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