挨拶に行かなきゃね

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「湊馬、病院、ホントに継がなくていいのかな?医者としての腕はいいと思うし、勿論、地元に根差したクリニックにも十分大切な役割あるとは思うけど」 私はひとつ気になっていることを愛理に確認してみることにした。 「そんなこと気にしてたの?聞いてるかわからないけど、世良君、異母弟いるよね?」 「そうなの?」 「私もよくは知らないけど、なんかお父さんに愛人がずっといたらしいよ。そっちの息子がやっと医学部に受ったから、もう継がなくていいみたいなこと、酔った時に言ってたと思う」 「湊馬、家のこと、あんまり話さないから」 「凛には話しにくいでしょ?そもそもあなた達が面倒くさいことになったの、全部あの病院のせいだし」 湊馬のお父さんに病院に呼び出されて、別れるように言われた時のことを思い出してしまった。 「あのお父さん、病院理事長、クセありそうだもんね。じゃなきゃ、世良君もあんなダークサイドキャラにならなかったかもしれないけどね」 「ダークサイドキャラって。。。確かにそうだけど」 二人で顔を見あわせて笑ってしまった。愛理とだと、いろいろ楽だなって思う。何でも知ってるもんね。 「そのダークサイドが必死になって表に出てきてるんだから、そこは評価してあげなよ。あれで、結構がんばってるんだから」 「湊馬には感謝してるよ」 「そこは感謝じゃないでしょ?」
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