久しぶり

3/4
前へ
/134ページ
次へ
空になったビールのグラスを持った湊馬から視線を外す。 「別れました。丁度、東京に赴任決まったし。。。。」 「向こうは未練タラタラなんじゃない?」 妻と別れるからとも言われたけど、本気じゃないことは分かってたし、そろそろ潮時なのもずっと前から分かってた。奥さん、会社に乗り込んできたときあったから。。。。 「湊馬はどうなの?お医者さん、もてまくりと聞くけど」 「来るもの拒まず」 「手広いね」 「除く、高坂莉子」 「また何か迷惑かけてる?って言っても、もう他人だけどね、私、親の戸籍から抜けたから」 「ふーん、そこまでしたか。だからお父さん、歯切れ悪かったんだな。家族への説明の話したとき」 湊馬は飲み物を頼むべくウェイターさんに声を掛ける。 莉子と付き合ってたわけではないのか。 「同じでいい?変える?」 「同じで」
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加