付き合ってないよ

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「妹は何でも欲しがるの。特に私の周りにあるものは。」 きっと湊馬も。 だから私は何も欲しがっちゃいけないんだ。どうせ手放さなくてはならなくなるから。辛くなるのは私自身。 何かを察したらしい湊馬は何も言わなかった。その替わり、首からネックレスを外すと私に手渡してくれた。 「お守り」 それから、そのお守りを私はずっと身に着けるようになった。チャームが綺麗なデザインだった。リーフかな。チェーンはさすがにメンズでごっつかったから、女性用に付け替えて。。。。 湊馬とは別に何があったわけじゃないけど、でもこのくらいは許されるかなって。。。 でもやっぱり甘かった。 お風呂から部屋に戻ると、ネックレスがなくなっていた。 必死になって、部屋中を探した。お風呂に入るまではつけていたはず。でもあまりにも習慣になりすぎてたから、今日も本当にいつも通りトレイに置いたのだっけ?それとも本当は学校で落としたとか。でもそしたら絶対気付くはずだし。。 ほとんどパニックだった。今からじゃ、校門は閉まってる。とりあえず、明日朝一(あさいち)で学校に行こう。 今日はどこを通った?通学路、教室、廊下、トイレにあとそれから。私は今日一日の動線を頭の中で確認して、眠れない夜を過ごした。そして、朝いつもよりかなり早く家を出た。 何度も何度も昨日の動線をシミュレートしながら、学校、通学路を行ったり来たりしていた。でも、見つからなくて。。。。 湊馬に謝ろう。見つけることが出来なかったその翌日、私は屋上に行った。 湊馬はいつも通りそこにいた。
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