返さなきゃ

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返さなきゃ

「返して」 莉子の部屋のドアをノックもせずに開けて、私は言った。 やっぱり莉子だよね。 彼女は自分の首にそのネックレスをしていた。 「いいデザインだよね、これ。貰っていいでしょう?だって湊馬くんは私と付き合うことになるんだし」 そうゆう可愛い表情をすれば、何もかも手に入れられると信じて疑わない妹。 私はネックレスを掴むと、思いっきり引きちぎった。 莉子はちょっと驚いた顔をしていた。私が莉子から取られたものを奪い返すなんて初めてのことだったから。
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