キスの日SS 翔視点

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キスの日SS 翔視点

 あの日、右京の鈍感さに俺がキレて、だまし討ちみたいにして、キスをした。  キスだけじゃおさまらなくて、フェラして、挿入までした。  ずっと好きだった右京を、無理やりにでも、俺のものにしたかった。  右京は落ちてくれたけど、納得はしてなかったのだろう。  もう二度とそういうことをしないと言われて、友達でしかないと言われて、俺はまたキレた。  右京を無視して、遠ざけて、部活すらサボって、でも、そんな日々に堪えられなくて、バイトを始めた。  金を貯めて、また、右京を誘いたかった。美味しいもの食べさせて、欲しいものを買ってやって、そうしたら、右京はまた、俺のことを好きになってくれるだろうか?  そんなやましい思いで過ごす日々は、楽しくなくて、イライラして、右京に他の奴が話しかけたり、触れたりするたびに、そいつを殴りつけたくなって、睨みつけた。  右京が、バイト先のコンビニを覗いていた時、俺は幻覚かと思った。  夜の公園で、俺を好きだと言った右京を、俺は抱きしめた。  もう二度と離さない。そう思った。 「キスしてもいいか?」  右京、もう、だまし討ちなんかしない。右京の嫌がることはしない。  だから、二度と俺から離れないで。  俺はそう願いを込めて、そっと唇を重ねた。
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