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「僕が思うに、その咲子さんのお妃問題も、ちゃんとした誓約書があるかないかさえ分かりません。
例えば、お妃候補一位に命ずるとかいう文書があれば、それは確実なもので、それを解消するには途方に暮れそうなほどの手続きが必要になる。
でも、映司さん。
僕は、今の時代、そんな誓約書があるとは思えないんです。
今の天皇陛下も自由恋愛で結婚されましたし、今の皇太子様もその道を選ぶに違いないと。
だから、僕は、そのお妃候補に関してはそんなに問題はないと思っています。
宮内庁から示されたちゃんとした文書があれば別ですけど」
「ということは、やっぱり咲子ちゃんの両親に会って、その事を確かめるのが先だということか。
そこで、もし、宮内庁からの文書があったら、アウトってことだな」
明智君は嬉しそうに頷いた。
「明智君、何だか楽しそうなんだけど。
俺はこんなに悩んでるのに…」
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