清純には慣れておりません

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爽やか系で癒し系イケメンの明智君は、トオルの抜けた穴をちゃんと補っている。 社長のソフィアいわく、彼は頭脳明晰に加えて人心掌握術という能力を持ち合わせているらしい。 人の心をがっしりと掴む能力は、確かに明智君を見ていれば納得できた。 実際に、EOCの東京支社の人間は、皆、明智君が大好きだ。 例にもれず、映司もその皆に入っている。 「トオルさんは、確かにいつどこでそんな大量の仕事を片付けているのだろうって思う事はありましたけど、でも、今の状況はその時より確実に仕事が多いですよ。 映司さんがそんな風に思うのもしょうがないと思います」 明智君は本当に優しい。 そうやって、映司のプライドを傷つけないように言葉を選んで答えてくれる。 「あ… そういえば、ソフィアからグループにデータを預かってます。 新しい案件で、一応、皆にも目を通しててほしいらしくって。 でも、担当は映司さんに名指しできてます。 もう、データに目を通しました?」
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