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映司は部屋を見回し、とりあえずソファに座った。
…訳が分からない。
どういうことなんだ? 俺に探してもらいたいのか?
それともさっき見えてたものは、やっぱり着物を着た幽霊か?
映司はとりあえず黙って座って待った。
すると、窓の近くのついたての方で、かすかに物音が聞こえる。
映司はそのついたてをジッと見つめ、そして、少しずつそこに近づいた。
咲子はついたてに隠れて、必死に髪を整えていた。
着物に関してはもう諦めた。
でも、帯だけは解けないようにきつく結んだ。
本当は太鼓帯にする予定だったけれどどうやっても上手くいかず、結局は浴衣の時に巻く、多分あんな感じに仕上がっていると思う。
でも、髪だけは和装に合ったスタイルにしたい。
そこを妥協できない自分が本当に情けなくなる。
だって、さっき、EOCの方に姿を見せた時は髪は下ろしていたのに、次に現れた時はアップになってるなんて、どう考えても滑稽極まりないから。
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