天然と純粋の違いが分かりません

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映司のしたり顔が何を企んでいるのかを、咲子には全く分からない。 咲子が困っていると、映司は目を細めそして軽く微笑んだ。 「今、ふと思ったんだけど… 俺、咲子ちゃんの初めてになりたいな。 例えば、初めて呼び捨てにする相手は俺とかさ。 他は? まだしたことがない事って他にもある?」 咲子は話の展開に中々ついていけない。 それに、この歳でしたことがない事なんて、恥ずかしいほどたくさんあった。 「何でもいいんですか…?」 咲子の問いに、映司はワクワクした顔で大きく頷く。 「それでは… 例えば、合コンとか…」 合コン?? 思いっきり想定外の答えに映司は絶句してしまった。 どうして咲子の一番したいことが、俺の一番させたくないことなんだ? 映司にとって、咲子は本当に理解不能でそれでいて興味が深過ぎて、ドキドキするくらい癖になってしまう。 「ご、合コンはした事ないの?」
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