天然と純粋の違いが分かりません

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咲子は首が落ちそうなくらいに大きく頷く。 「一度もありません。 大学の時に、お友達はしている事は知ってましたが、一度も誘われた事がなくて。 皆さん、勝手に私の事を敷居が高いと思っているらしくて、気を遣って誘ってくれないんです。 でも、私の方から誘ってくださいとも言えずに、悶々としてました」 悶々?? 咲子ちゃん、それはいささか正直がすぎるのでは? 「今でもしたいって思ってるんだ?」 咲子は悲しそうに首を横に振った。 「してみたいなとは思いますけれど、でも、合コンって女の子と男の子の割り合いが一緒にならなきゃダメなんですよね? 私、そんなに友達が多くないし、それに私がそんな事言ったら、きっと、皆様が腰を抜かすほど驚くと思うし…」 映司は何だかやっぱりクスっと笑ってしまう。 そして、想定外なのが、どんな願いでも叶えてあげたいと思ってしまうことだった。
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